椿

椿

椿

  • 科:ツバキ科ツバキ属
  • 学名:Camellia japonica
  • 和名:椿/ヤブツバキ(藪椿)
  • 生薬名:山茶(さんちゃ)

椿油

椿油は、種子(実)を絞った油で、高級食用油、整髪料として使われるほか、古くは灯りなどの燃料油としてもよく使われてきました。椿油は、古来より黒髪を美しく保つ油として伝承されてきた油です。

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皮脂に最も近い植物性の油「オレイン酸」を主成分にしたオイルで、皮膚への浸透性にとても優れています。そのため、べたつき感も少なく、皮膚に潤いを与えるだけでなく、余分な油分を溶かし去ります。椿油に含まれるサポニンには殺菌作用があるだけでなく、天然の界面活性剤として頭皮、頭髪を清潔にする効果があります。また、水分の蒸発を抑制する効果があり、肌の乾燥を防ぎ、硬くなった角質をやわらかくします。紫外線の吸収がよく、肌、毛髪の紫外線対策としても効果があります。

日本では椿油は平安時代から頭皮、毛髪、化粧用油として使われてきました。昔の日本人の智恵を敬い、守り、生かし、使い、伝えて生きたいものです。

聖なる木「ヤブ椿」の利用

本来は暖地に適応したものとされる椿ですが、現在、日本では北は青森まで分布し自生しています。それは、椿が太古より生活に活用されてきたことと、極寒の季節にも美しい花を咲かせる椿の生命力への信仰から、人々が海岸線に沿って南から北へと運んだからだといわれています。有史以前、縄文時代中期から晩期にかけての遺跡から、ドングリやクルミなどと共にツバキの種子が出土しています。

椿

人々は生活の中でも、食べるだけでなく、種を搾り油を採り、髪油や灯油としても利用してきました。また、火傷などの傷につける薬としても役立てていました。また、花、葉を採取して、陰干しにして乾燥させたものを、生薬、山茶(さんちゃ)といいます。 乾燥した花は、滋養強壮、健胃・整腸として、煎じて服用し、その成分には、アントシアニン、ユゲノールなどを含みます。 新鮮な葉は、タンニン、クロロフィルなどを含み、切り傷、擦り傷、おできなどに、すりつぶして患部に塗布して使用しました。椿の木灰は紫染めの媒染剤として使われ、強い防腐作用も知られていました。

古代日本人はこうした常磐木(ときわぎ)のツバキを霊力の宿る木(神聖な木)と考えていたといわれています。確かに日本の神社仏閣では椿を見かけることが多いですね。